中高年になってからできやすい虫歯!だ液の減少が招く虫歯がある

子どもの虫歯だけではなく、加齢に伴い増加する虫歯にも目を向けたいと思います。

年をとるにつれ、口の中の悩みが増える原因の一つが、だ液の減少です。

加齢とともに、だ液腺は萎縮します。また常用薬が増えることや、薬の副作用などによりだ液が減少しやすくなります。大人になってからは、新しい虫歯はそう簡単にはできないとお話ししました。しかし、こうしたことが原因で、中高年になると、歯周病と同じように虫歯のリスクは再び上昇します。

中高年になってからできやすい虫歯があります。

専門用語で「根面う蝕」と呼ばれ、加齢に伴い歯ぐきに隠れていた部分が露出したところにできる虫歯を指します。歯肉が下がり露出した歯の根の部分は、エナメル質がないため歯質自体が弱く、虫歯になりやすい部位です。それに加え、加齢とともにだ液の分泌低下が顕著になりますから、高齢の方では根面う蝕ができやすくなります。

ここでだ液のはたらきについて触れておきましょう。成人が1日に分泌するだ液量は、約1・5リットルと言われていて、だ液は口の中を清潔に保つのに重要な働きをしています。そんなだ液ですが、出なくなったら、どうなるのでしょう。だ液が出なくなると、まず味覚がなくなり、物が飲み込めなくなります。そして、重い虫歯や歯周病になって、さらには、発育が抑えられていたカビが増殖し、口の中はカビだらけになってしまいます。

だ液の働きは多岐にわたりますが、主な作用として、自浄作用、抗菌作用、緩衝作用が挙げられます。食べ物のカスや、口腔内に入ってきた細菌などは、だ液によって洗い流され(自浄作用)、殺菌されます(抗菌作用)。また、虫歯の原因菌であるミュータンス菌は、糖を分解して酸を産生し歯を脱灰させますが、だ液中に含まれる重炭酸塩などの働きにより、食後30分ほどで元の中性の状態に戻っていきます。これが緩衝作用です。それに伴い、再び石灰化が起こり、虫歯の進行を防いでいるのです。

ですから、だ液の分泌を促すことは、虫歯予防においてとても重要です。まだ特に中高年のだ液の分泌低下は、口の中の様々なトラブル発生の原因にもなりますから、積極的にだ液の分泌を促すようにしましょう。

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