歯が抜けた場合ブリッジ、入れ歯、インプラントどれが本当に一番か

まず、歯周病や虫歯などにより、歯が抜けた場合を想像してみましょう。
歯が他の組織と決定的に異なるのは再生機能がない、という点です。一度失った歯は二度と元通りにはならず。人工物で代用する以外に方法はありません。


歯が失われた場合、対策として考えられる選択肢は、①ブリッジ、②入れ歯、③インプラント、そして④何もしない、の4つです。
まず、④の何もしない、これだけはやめていただきたいものです。
放置したままの人をたまに見かけますが、何もせずに放置しておくと、その前後の歯が倒れ出し、噛み合わせの崩壊が始まります。元は1本の歯の喪失だったものが、全体へと波及してしまいます。 そんな悲劇を起こさないためにも、必要な処置はきちんと受けるようにしてください。

目次

①ブリッジという選択

ブリッジはその名の如く、失ってしまった歯の両隣の歯に橋をかけて、喪失した歯をダミーの歯で置き換える治療です。ブリッジは、噛んだ時に違和感がほとんどありません。 また、ブリッジは完全に口の中に固定されるため、入れ歯のように取り外すといった煩わしさがないのが利点です。

その一方で、ブリッジには大きな欠点があります。 ブリッジを入れるためには、喪失した歯の両隣の歯を必ず削らなくてはいけません。 たとえそれが健全な歯であったとしてもです。 また、歯を削るというデメリットに加え、ブリッジの支えとなる歯は、この先ずっと喪失した歯にかかっていた分の負荷を肩代わりし続けることになります。

仮に、歯周病で揺れているにもかかわらず歯を削って、それを支えとしてブリッジを入れた場合を想像してみてください。 噛んだ時の力に耐え切れず共倒れ、橋全体が崩壊——そんな恐ろしい事態も起こりかねません。

②入れ歯という選択

入れ歯の利点は、ブリッジのように前後の歯を削らなくて済むという点です(場合によってはほんの少し削ることがあります)。しかし、ブリッジと同様、入れ歯の支えとなる歯が必ず必要となります。

入れ歯は、取り付けられたバネを支えとなる歯にひっかけて、支えの歯の力を借りてその場に維持されるという仕組みです。つまり、バネをかける支えの歯にはブリッジと同様に、余分に力がのしかかるというわけです。

また一般的に入れ歯は、自分のもとの歯で噛んだ時の30%ほどの力しか出ないと言われています。ですから、どんなに強く噛んでも、「噛めている!」という満足感が得られにくい可能性があります。加えて、違和感もあります。特に、慣れないうちの違和感は耐え難いものがあると覚悟しておきましょう。そして、取り外さなくてはいけない(洗浄などメンテナンスが必要)という煩わしさが常に付きまとうのも、デメリットです。

ここで伝えたい重要な点は、ブリッジと入れ歯のどちらの選択肢も、失った歯を再構築するために、その周囲の歯にそれ相応の負荷(力学的負荷)がかかる、という点です。

どちらの場合も治療は保険診療の範囲内で可能であるため、懐にはやさしい治療と言えます。しかし、これらの治療によって、犠牲になっている歯があります。そうした犠牲になった歯の寿命は縮められ、結果としてその代償が高くつくことにもなりかねません。

こうしたリスクがないのが、インプラントです。

③インプラントという選択

読者の皆さんの中には、もしかするとインプラントに対して、良い印象を持っていない方がいらっしゃるかもしれません。それは、様々なメディアでインプラントにまつわるトラブルが記事として取り上げられたことが原因となっているのではないでしょうか。

原因のもとをただせば、それは我々歯科医師にあります。みなさんは、インプラントの価格が数万〜数十万円と、医院によって大きな開きがあることに対し、不安を感じているのではないでしょうか。確かにインプラントは「自由診療」であるために、医院により価格に差があります。

そんな中で、価格を下げて薄利多売で患者を集めようとする質の悪い歯科医が横行し、問題となっています。しかし、冷静に考えてください。うまい話には必ず裏があります。安いインプラントは、所詮その程度のレベルのものなのです。

経営側からすると、価格を下げて同じ利益を得るためには、同じ時間内でたくさんの数のインプラントを打たなくてはなりません。つまり、安い治療を実現するには、どこかで手が抜かれているのです。

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