「口がくさい」それだけで二流の烙印
近年、セクハラやパワハラに続いて、「スメルハラスメント」という言葉が取り沙汰されていることをご存じでしょうか。
スメルハラスメント(通称:スメハラ)とは、その名の通り、〝におい〟によるハラスメントのこと。その人が持つにおい、すなわち体臭を原因とした、周囲に不快な思いをさせる行為を指します(香水や衣類の柔軟仕上げ剤のにおいなどのスメハラもあります)。
スメハラは、セクハラやパワハラとは異なり法律で規制されていません。ハラスメントの一種ではありますが、意図的な場合はほとんどなく、においを発している当人が悪臭に気がつかぬまま、意図せず周囲に迷惑をかけていることが多くあります。
特に、においの感じ方には個人差があること、においには体質や病気も関係してくることもあるため、安易に指摘することは人権侵害につながるという懸念の声もあり、極めて取り扱いにくい複雑な問題です。
以前まではこのようなデリケートな問題は、声を大にして指摘されるということはありませんでした。しかし近年になって、匿名性の高いSNSの普及などによって、頻繁に話題にのぼるようになりました。その結果、被害を感じている人が思いのほか多いことが理解されるようになってきたのです。
笑い話ではなく、「隣席の上司の発するにおいが強烈で仕事に集中できない」とか、「悪臭のせいで頭痛がするなど、健康被害が出ているため会社を辞めたい」とか、こんな具合に、職場を退職する理由としてスメルハラスメントが挙がるほどに、現代社会において深刻な問題となりつつあります。
実は海外では以前からスメルハラスメント問題は深刻に捉えられていて、あまりにも酷い場合には、裁判で訴えられるケースもあるほどです。ますます進行するグローバル化に伴い、多国籍な人々と働くようになるにつれ、スメルマネジメントの重要度はより高まっていくことでしょう。

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